感情を抑えきれないマルク・マルケスは、日曜日の日本グランプリで2位に入り、自身7度目、そして2019年以来となるMotoGP世界選手権タイトルを獲得した。優勝はフランチェスコ・バニャイアが務めた。

スペイン出身のドゥカティライダーであるマルケスは、今シーズンを通して素晴らしい好調を維持しており、残り5戦でタイトルを獲得することで、その圧倒的な強さを改めて証明した。
マルケスは、兄であり、チャンピオンシップの最大のライバルであるアレックスがどの順位でフィニッシュしても、1位か2位になればタイトル獲得となることを理解していた。
フィニッシュラインを越えた後、マルケスは両手を高く掲げ、自身の偉業を実感し始めると、すすり泣き、叫び声を上げた。
2020年に右腕を骨折し、ヘルメットを脱ぐかと思ったほどの怪我の悪夢からの輝かしい復帰となった。
「言葉さえ出ない」と32歳のマルケスは涙をこらえながら語った。 「ただこの瞬間を楽しみたい。確かに大変だった、本当に大変だった。でも今は、それが自分の一部になっていることに感動している。」
マルケスは2014年、2016年、2018年に続き、日本で4度目となる世界選手権制覇を果たし、イタリアの伝説的ライダー、バレンティーノ・ロッシと並ぶ7度のタイトル獲得数を記録した。
マルケスの同僚ドゥカティライダー、バニャイアは、2度のワールドチャンピオン獲得経験を持つ彼にとってフラストレーションの溜まるシーズンとなった今シーズン、わずか2度目のグランプリ優勝を飾った。
バニャイアは土曜日のスプリントでも優勝し、週末を通して最高のパフォーマンスを見せた。
「マルクからスポットライトを奪うつもりはない。彼は今日スポットライトを浴びるに値する」とバニャイアは語った。
「今になってスポットライトを浴びるのは少し残念だが、とにかく週末を楽しめたことを嬉しく思う。パフォーマンスにも満足している。これからもこの調子で続けていきたい。こうして戦えるから。」
バニャイアはポールポジションからの第1コーナー突入までリードを維持し、マルケスは3位を維持した。
マルケスは中間地点直前でペドロ・アコスタをオーバーテイクして2位に浮上し、そこからタイトル獲得への道が開かれた。
残り9周ほどでドゥカティから煙が出始めたバニャイアは慌てたが、粘り強く戦い抜き、2年連続で日本グランプリ優勝を果たした。
ホンダのジョアン・ミルが3位、アプリリアのマルコ・ベッツェッキが続いた。アレックス・マルケスは6位だった。
前ワールドチャンピオンのホルヘ・マルティンは、土曜日のスプリントでチームメイトのベッツェッキと接触し、鎖骨を骨折したため、グランプリを欠場した。
トラックハウスの日本人ライダー、小椋藍は手の負傷でリタイアしたため、母国グランプリでのMotoGP初参戦はかなわなかった。